特別展示室
2019.12.7(土)~ 2020.3.31(火)
平成2(1990)年4月15日、海の博物館は坂手郷土資料保存会から1700点余りの漁撈用具などの寄贈をうけました。
坂手郷土資料保存会は、昭和51年1月1日から3日にかけて「坂手の漁具展」を開催、その開催のあいさつ文には「手作りの漁具やそれを作る道具を見ていると、坂手の一本釣の伝統を支えてきた人々の息吹きが感じられる。
この漁具のひとつひとつが家族を養い、島の生活を支えてきたのである。だが、この漁具類も島から消えかかっている。ここ数年でほとんどなくなってしまうのではないだろうか。20年もすれば、どのような漁具を使って漁をしていたのか、わからなくなってしまうと思う。祖先が使ってきた漁具を、なるべく多く島に残したい。これが私たちの願いである。」とあります。
平成元年、海の博物館に新しく収蔵庫が完成したのを機に、昭和51年以降も収集を続け保存していた「坂手の漁具」を後世に残すため保存することになりました。1700点の資料は、坂手島でかつて盛んだった釣り漁に使われものが多く、他に突き漁や網漁に使われた漁具、生活の用具もあります。
海の博物館に収蔵・保管されている坂手島関係資料と昔の坂手島の風景や人々を写した古写真を展示・紹介します。坂手島の歴史やそこに暮らした人々の姿、漁具に活かされている知恵や工夫をご覧いただればと思います。